2012年2月11日土曜日

【漢詩漢文名言】女は衰の妍を避くるを愛す

8日発生した佐渡地方沖の震度5強の地震には驚きました。
雪が屋根から落ちてきたのかと思ったら、地面からの地響きだった。
幸い大きな被害もなくてよかった。
さて、漢文の名言で漢字の勉強です。

「男は智の愚を傾くるを
女は衰のを避くるを愛す」
(おとこはちのぐをかたむくるをよろこび
おんなはすいのけんをさくるをあいす)

(訳) とかく男は智恵のある者が愚かな者をうち負かすのを喜び、女は容色が衰えると美しい者を避けたがるものだ。
(出典) 西晋、陸機(りくき)(字は士衡(しこう)261―303)の楽府(がふ)「塘上行(とうじょうこう)」。

⇒端的に言い切っているが、どうなんだろうか。やはり一面の真実かもしれないとは思うのだが・・・

「懽」の読みは、「カン、よろこ‐ぶ」。同義語は「歓」。
「よろこぶ」意の熟語に「懽娯(カンゴ)」がある。

「姸」の読みは、「ケン、ゲン、うつく‐しい」。異体字は「妍」。熟語などは、
【妍艶】(けん‐えん) あでやかで美しいこと。
【妍姿】(けん‐し) すっきりとうつくしい姿。あですがた。
【娟容・妍容】(けん‐よう) 美しい顔かたち。あでやかな姿。
【妍麗】(けん‐れい) 容貌の美しいこと。あでやかなこと。
【嬋娟・嬋妍】(せん‐けん) 顔や姿の美しくあでやかなさま。「―たる美女」
【繊妍】(せん‐けん) ほっそりと美しいさま。

【竹林七妍】(ちくりん‐の‐しちけん) 竹林七賢に擬して、竹林に七人の美人を描いた見立絵で、浮世絵に多い。
⇒江戸期の勝川春章(1726-1792)のものがネットで見ることができた。
【妍姿艶質】(けんしえんしつ) 豊満な美人のたとえ。
【妍を競う】(けんをきそう) 美しさを競い合う。特に、女性があでやかさを競い合うようす。

⇒「妍」1字にもいろいろな熟語などがあって興味深いです。

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