2011年8月3日水曜日

【過去問】H23-1音読み14-17

さあ今日の勉強です。(※参考辞典は漢字源)

・宦官に【閹奴】を用いる。
⇒【エンド】 「閹奴」=「えんじん(閹人)」に同じ。(日本国語大辞典、以下日国と略す。) 「閹人」=去勢されて宮廷の後宮に仕える男子。閹者(えんしゃ)。宦官(かんがん)。(日国) となっているので、出題文の意味がよくわからないな。

【怫鬱】として籠居していた。
⇒【フツウツ】=気がふさいで、むかむかする。
「怫」の読みは「フツ」で、「いかる」の意。

【廟謨】既に定まって上下心を同じくす。
⇒【ビョウボ】=(「謨」は、はかりごとの意) 廟堂すなわち朝廷のはかりごと。朝廷の政治の方針。(広辞苑)
「謨」の読みは「ボ、はか‐る」。ほかの熟語は、
【謨臣】(ボシン ) 巧みなはかりごとを行う臣下。〈類義語〉謀臣。
【謨訓】(ボクン ) 国の大きなはかりごとと、後世の政治の手本となる教え。「聖有謨訓=聖ニ謨訓有リ」〔書経〕

・頻りに鴻慈に浴し、未だ【鷁退】の歎有らず。
⇒【ゲキタイ】=(風に強いとされる鷁(想像上の水鳥)が、大風にあって吹きもどされ後退する意)六位の蔵人の極臈(ごくろう=最上位)が欠員がなくて五位に昇ることができず、蔵人を辞さなければならない時、極臈を辞して、末席の新蔵人になること。また、一般に官位の昇進において不遇であることを例えていう。(日国)
出題文は「明衡往来」(めいごうおうらい)という平安末期の出雲守藤原明衡著の消息文例集からと思われる。

今日はここまで。お疲れさま。

2 件のコメント:

Peko さんのコメント...

暑い中、ブログの更新、お疲れさまです。
ところで、【閹奴】について、何げなくインターネットで検索したら、5番目くらいに、この新潟漢字同好会のブログが載っていたので、ビックリしました。あと、他のHPにも中島敦の「李陵」に、この言葉を使っていることが載っていて、意味自体よりも、別の驚きでした。
それと、今回の右の書き取りで【槓杆・コウカン】が有りましたが、全く知らない言葉でした。同音意義の漢字も、まだまだ果てしない世界です(>_<)

Dogu さんのコメント...

コメントありがとうございます。エンドは中島敦に使用例があることが分かり、私もへえーと思いました。それにしても遅くまでご苦労様です。