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「上有政策、下有対策」 K.K
中国のレストランでは箸袋の中に爪楊枝が入っていることがあるが、なぜか二本入っている。理由を聞いても中国人は困った顔をして答えてくれない。
一般に日本人は奇数を好み、中国人は偶数を好むと言われているが単なる偶数ではなく、「双数」と言って対で考えるようだ。箸が二本で一組であるように爪楊枝も二本ないと落ち着かないらしい。日本では結婚祝いのお金は絶対に偶数であってはいけないと中国人に話したことがある。「二」は別れを意味するからだと言ったところ、その人はとても驚いた顔でこう言った。「別々の二人が一つになるから双数はおめでたいじゃないですか。」
ヤフーチャイナを検索していると現代的な言葉に接するが、標語、戯れ歌、コマーシャルなどは声に出して読んでみると実に調子が良い。押韻はもちろん、短い言葉でも対になっていることが多いからだ。
中国で熟語と言えば四字熟語が多いが、その四文字の中に上下、左右、東西、山海、龍虎、朝暮など対で入っているものがかなりある。また熟語を二つ並べて対にすることもある。その中で私は「上有政策、下有対策」がとても好きだ。上に政策あれば下に対策あり。これはかなり新しい言葉だというが、いかにも中国人らしい現実的な考え方だ。為政者が善政を敷けばこれを享受し、悪政を行なえば親戚友人のネットワークで助け合ったり賄賂を贈ったりして庶民は上手に乗り切る。とかくこれしかない!と思い詰めがちな日本人にとってはこのような柔軟な生き方を学ぶのも悪くない。
ところで最近、面白い言葉を教えてもらった。「老婆是別人的好、文章是自己的好」という。中国語で老婆とは女房のことで、つまり「女房は他人の女房の方がいい、文章は自分の文章の方がいい」ということだ。
いつも投稿した後に、ああつまらないことを書いてしまったと後悔ばかりしている私にとって中国人のこの自信は実に実に羨ましい。
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