2011年10月27日木曜日

【論語】悪衣悪食(あくいあくしょく)

実を言うと、論語という「怪物」をどのような形で記事にしようか、ずっと迷っていた。
まだまだ「論語読みの論語知らず」だが、まずは論語の四字熟語を漢検四字熟語辞典から拾うことをやってみようかと思った次第です。

里仁04-09
「子曰、士志於道、而恥惡衣惡食者、未足與議也。」
(書き下し文)
「子の曰わく、士、道に志して、悪衣悪食を恥ずる者は、未だ与(とも)に議(はか)るに足らず。」
(訳)
先生がいわれた、「道を目ざす士人でいて粗衣粗食を恥じるようなものは、ともに語るにたりない。」(金谷)

⇒訳については金谷、宮崎、貝塚、宇野、穂積、諸橋、加地など各氏の立派なものがあるが、岩波の金谷本を基本にしようかと思う。なんといっても訳が忠実なところがいい。

【悪衣悪食】(あくいあくしょく)
[意味] みすぼらしい着物と粗末な食事。質素な生活をいうことば。
[注記] 「悪食」は「あくじき」とも読むが、その場合は粗末な食事という意味のほかに、普通の人が口にしないようなものを、わざとあるいは好んで食べる、いわゆる如何物食(いかものぐ)いの意味もある。
[類語] 粗衣粗食(そいそしょく)
[対語] 錦衣玉食(きんいぎょくしょく)・侈衣美食(しいびしょく)・暖衣飽食(だんいほうしょく)
※[学研四字熟語辞典]

⇒たぶん誰でも知っている熟語で、漢検5級熟語です。

2 件のコメント:

SOS さんのコメント...

こんにちは!
「論語」と言えば、以前から気になる言葉があります。
それは、「子日、民可使由之。不可使知之」
(子日く、民はこれに由らしむべし、これを
知らしむべからず) (論語・泰伯篇)
人民を心服させることが為政者の要件で、
政策まで理解させる必要はない。
と訳されていますが、私にはやや理解に苦しみます。
一つは、原文に使可、使知、という字が
あることで、民は何も知らさずにこき使え!
と読めてしまいます。
ところで「民」という字は、金文は目の中央に
針を射している象形文字で、古代において
戦争で得た捕虜を逃げないように、目をつぶして
盲目にした奴隷を表す字ですが、盲目の大勢の人
という意味で民が使用されてきたらしい。
一度もう少し詳しく調べてみたいと思っています。
それではまた!

Dogu さんのコメント...

コメントありがとうございます。
これは問題を感じるところで、今度取り上げようと思います。