2011年10月9日日曜日

【過去問】H22-1 訓読み26-30

今日は地区の運動会で汗を流してきたところです。さて、夜の懇親会の前に勉強です。

・作法について【諄諄】と説明する。
⇒【くどくど】 「諄」の読みは、「ジュン、シュン、あつ‐い、くど‐い」。熟語は、
【諄諄】(ジュンジュン) よくわかるように教えるさま。「誨爾諄諄=ナンヂニ誨フルコト諄諄タリ」〔詩経〕

・衆口は金を【鑠】かす。
⇒【と】 多くの人の言うことは金をもとかすほどの力をもつ。讒言(ざんげん)や世評の恐ろしさを説いた言葉。
「鑠」の読みは、「シャク、と‐かす」。熟語は、
【鑠金】(シャッキン) 金属をとかす。勢いのはげしいことのたとえ。
【矍鑠】(カクシャク) 老いてもいきいきと元気がよい。

・遠山を【銜】み長江を呑む。
⇒【ふく】 
出典は、宋代の詩人・范仲淹の「岳陽楼記」。
 銜遠山、呑長江、浩浩湯湯、横無際涯
 →遠山を銜み、長江を呑み、浩浩湯湯(コウコウショウショウ)、横に際涯無し
 →洞庭湖は遠い山々をふくむように広がり、長江の水を呑み込み、
 果てしなく豊かな水面が広がって、横にどこまでも広い。

「銜」の読みは、「カン、ガン、くつわ、ふく‐む、くわ‐える」。熟語は、
【銜尾相随】(カンビソウズイ) 〈故事〉後につづく獣が前の獣の尾をくわえているように、前後にぴったりと続いていくこと。〔漢書〕
【銜枚】(カンバイ) 枚(バイ)(隠密に進軍する時などに兵士が口にくわえたり馬にくわえさせたりして、声をたてるのを防ぐ木片)をくわえる。

・一善自ら千災を【禳】うに足る。
⇒【はら】 「禳」の読みは、「ジョウ、はら‐う」。熟語は、
【禳禱】(ジョウトウ) 神をまつって災いをはらい、幸いをいのること。

・善賈を求めて諸(これ)を【沽】らんか。
⇒【う】 出典は論語。「善賈」(ゼンコ)=よい商人。また、大商人。良賈。
「沽」の読みは、「コ、う‐る、か‐う」。熟語は、
【沽券】(コケン)=估券。 ①売渡しの証文。売券。②売り値。③人の値打ち。品位。体面。
「沽券に関わる」=「評判・品位・体面などに差し障りとなる。」

参考までに論語(子罕第九-13)の原文書き下し文は、
「子貢が曰わく、斯(ここ)に美玉あり、匱(ひつ)に韞(おさ)めて諸(こ)れを蔵せんか、善賈(ぜんこ)を求めて諸れを沽(う)らんか。子の曰わく、これを沽らんかな、これを沽らんかな。我れは賈(こ)を待つ者なり。」
(訳)
子貢が言った、「ここに美しい玉があるとします。箱に入れてしまい込んでおきましょうか、よい買い手をさがして売りましょうか。」先生は言われた、「売ろうよ、売ろうよ。わたくしは買い手を待っているのだ。」(金谷論語)
→「善賈」については、「よい商人」と「よい値段」の異なった解釈がある。この章は「孔子に出仕の気持ちがあるかどうかをたずねる比喩」としている。

さて今日はここまで。これから美酒を味わいに出かけます。
いざ、「葡萄の美酒夜光の杯」を傾けん・・・

3 件のコメント:

SOS さんのコメント...

こんにちは、
コメント投稿不具合の件は、色々とお手数を
お掛けして申し訳ありませんでした。

先日の「勧学院の雀は蒙求・・・」の件、
なぜ雀なのか? の疑問について、

勧学院では「蒙求」を児童たちが漢音で抑揚
を付けて朗誦する様は、遠くで聞いていると
恰も「雀」の囀りのようであったとあります。
9/30の記事のうち「妖孼」に関連して、
「孼」の用例「櫱臣」「櫱遺」「櫱櫱」
は入力ミス?
脚(部首)が木の字は、熟語としては余り
使用されないようですね。
それではまた!

Dogu さんのコメント...

「勧学院の雀」は勉強になりました。
あと、9/30の「妖孼」の「孼」の用例は「櫱臣」「櫱遺」「櫱櫱」の下のパーツは「子」が正しいです。完全な入力ミスです。一応直しておきました。
指摘ありがとうございました。

あと、コメント入力はできていましたが、すぐに表示されないかもしれません。どうやらそうなっているようです。すみませんがよろしくお願いします。

Peko さんのコメント...

Doguさま 復旧出来て良かったですね。
こちらは3連休疲れで、きょうの仕事がつらい感じです。
SOSさま 雀の件、初めて知りました。ありがとうございました。
では、筋肉痛にムチ打って、行ってきます。