2011年12月13日火曜日

「推敲」

この地味なブログに昨日は多くの人が訪問してくれたようだ。
多分、当同好会の可憐な花、Maki事務局長がBSNラジオに出演してインタビューを受けたせいではないかと思う。

話の中で、漢字の面白さについて一例を出していた。
「推敲」というのは多くの人が「スイコウ」と読むが、「敲」は「たた‐く」とも読み、「叩く」とどう違うんだろう。
そんな疑問が次から次と出てきて、またそれが楽しいという意味のことを話されていた。
そして見事に漢検1級を取得された才媛の人である。(このくらいにしておかないと怒られそう。)

ところで、この「推敲」とは、「文章や詩歌の字句や表現を繰り返し練り直すこと。」という意味の熟語。
典拠は、
「鳥は宿る池中(ちちゅう)の樹(じゅ)、僧は敲(たた)く月下(げっか)の門」から来ている。
意味は、「鳥は池中の小島の樹の上に宿っている。一人の老僧がやって来て月に照らされた門をたたいている。」

中国唐の詩人賈島(かとう)が一日この詩の着想を得、「門を敲く」か「門を推(お)す」か迷っていた。そこに偶然韓愈(かんゆ)と出会い、「敲」のほうがよいと教えられたという逸話に基づく。
ここから「月下推敲」という四字熟語も生まれている。

「敲」の四字熟語は、ほかにも、
【敲金撃石】(こうきんげきせき) 詩や文章の音の響きやリズムが美しいことのたとえ。
「敲」はたたく。「金」は鐘の一種で、「石」は磬(けい)(昔用いられた打楽器で、石をヘの字型に削り、つり下げて打ち鳴らすもの)の一種。どちらもきれいな音を出すことから。もとは、中国唐の時代、文人の韓愈(かんゆ)が、張籍(ちょうせき)という人の詩をほめたたえたことば。「金(かね)を敲(たた)き石(いし)を撃(う)つ」が書き下し文。

【敲氷求火】(こうひょうきゅうか) 目的に合った方法をとらないと、いくら苦労してもその目的は達せられないことのたとえ。また、見当違いの無理な望みをもつことのたとえ。
「敲」はたたく。いくら氷をたたいても火を起こすことはできないという意から。「氷(こおり)を敲(たた)いて火(ひ)を求(もと)む」が書き下し文。

⇒今日の勉強はここまで。ちなみに上記文章、推敲が足りないかなあ。
(参考)学研故事ことわざ辞典、学研四字熟語辞典

2 件のコメント:

Maki さんのコメント...

Dogu 様
 先日から、送り方が違うのか、全くコメントが出なくて困っています。今度こそと思い、再度送ってみます。内容がダブッて送っていたらごめんなさい。 m(_ _)m
 ところで、先日のBSNラジオ放送のおかげで、反響がありました。放送を聴いた一般の方から、同好会について問合せが有りました。また会員の方からも、お褒めのお手紙もいただき、きょうは少しご機嫌です。
v(^^)v
 ラジオ出演の件は、次号の六花に少し書いてみました。
 そう言えば、「叩く」は漢検漢字字典によると「くち」ではなく「ふしづくり」の載っていました。しかも「準一級」対象、常用漢字では無かったのです。
 ドグさまも、胡麻擂りありがとうございました。 (^^ゞ

Dogu さんのコメント...

次号六花を楽しみにしています。
今度はTV出演の話が来たりして・・・