2011年12月15日木曜日

【漢詩漢文名言】老いて佳景に逢いて惟だ惆悵す

・・・仕事疲れの夜は漢文に浸るとしよう。

「老いて佳景に逢いて惟だ惆悵
両地 各 無限の神を傷ましむ」


(読み)おいて かけいにあいてただちゅうちょうす
りょうち おのおの むげんのかみをいたましむ


(意味)年老いてしまうと、よい景色に出会っても、ただ悲しむばかり、
遠く離れた二つの土地で、それぞれ限りなく胸を傷めているのだ。

(出典)中唐の詩人、元稹(げんしん)の「楽天に寄す」から。親友であった白楽天との、多くの贈答詩の中の一首。
讒言で左遷された元稹が、遠く離れた白楽天に無実を訴える。

熟語は、
[惆悵]チュウチョウ がっかりして元気をなくす。「奚惆悵而独悲=奚(なん)ぞ惆悵として独(ひと)り悲しまん」〔陶潜・帰去来辞〕
「惆」の読みは、「チュウ、うら‐む」。
「悵」の読みは、「チョウ、いた‐む」。うらむ、がっかりする、の意味を持つ。

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