2011年7月26日火曜日

【六花47号H23-6】新聞コラムはなぜ読みやすいか

分かりやすい文章のためには、漢字と仮名の使用の割合にも関係する問題ですが、六花投稿にその記事がありますので参考に紹介します。

 新聞コラムはなぜ読みやすいか  漢太郎
                                          
 お久しぶりです。漢太郎です。今回は新聞コラムについて考えてみたいと思います。毎日読む新聞の第1面の下にあるコラム欄は、いろんな話題を取り上げ、ウイットに富んだ文章も多く、また、とても読みやすいため毎日楽しみにしています。
 なぜ読みやすいのか、そんな疑問を抱いていました。たぶん、文章が平易であること、身近な題材を取り上げていること、漢字が少ないこと、などではないかと思っていました。今回は実際に直近のコラムを対象に分析してみることにしました。
 まずはコラムの代表にふさわしい天声人語です。下の表をご覧ください。毎日のコラムについて、漢字、ひらがな、カタカナの使用割合を算出したものです。8日間の平均(単純平均)では漢字が35%、ひらがなが49%、カタカナが4%となっています。(※小数点以下は四捨五入しました。また合計で100%にならないのは句読点や記号などが10%程度あるためです。)
 一方、地元紙の日報抄については、同じ8日間の平均で、漢字が32%、ひらがなが53%、カタカナが4%です。この両者の比較でわかることは、日報抄の方が漢字の使用が若干少なくて、ひらがなの使用は逆に多いということです。
 漢太郎自身は日報抄の方を好んで読んでいますが、読みやすい条件の一つには、漢字とひらがなのバランスが大事ということです。もちろん、取り上げる題材や文体なども関係ありますし、何といっても書き手の熱気や感性が最も重要ではないかと考えています。
 今回調べたこの2つのコラムの全平均では、漢字が34%、ひらがなが51%、カタカナが4%という結果でした。機会があれば後日また集計をしてみたいと思いますが、ここで今回の分析での一つのまとめとしては、日常の文章で読みやすい文章を書くための目安は、概ね漢字が3割、ひらがなが5割を想定するのがよいのではないかということです。
 新聞の社説についても分析しましたが、紙数の関係で次回にしたいと思います。ところで、よく字数を数えたなあと驚いている方もいるかもしれませんので、種明かしをしますと、こういう形で文書ファイルの文字数を種別に瞬時に数えるパソコンソフトがあるのでそれを使いました。でもそれなりに時間を要する集計作業でしたので、まっ、ひとつ褒めてやってください。ちなみにこの投稿文章は、漢字が27%、ひらがなが56%でした。

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