2011年9月22日木曜日

颱風

台風15号が日本列島を縦断して大きな被害をもたらした。
皆さんのところは大丈夫でしたか。
まるで日本は地震・津波・台風に次々と襲われる災害列島のようですね。(失礼!)

さて、この「台風」という言葉を辞典で引くと、必ず「颱風」という漢字も併記されている。
明鏡によれば、「台風は代用表記」との説明がある。この説明にまず驚きました。
「颱」について漢字源では、
「台風。夏から秋にかけて、アジア大陸・日本列島などに襲来する暴風雨。▽福建省や台湾地方で、おおかぜを大風(タイフーン)と呼ぶ。それを西洋人がtyphoonと音訳し、アジアに逆輸入され、颱(台風)というようになったといわれる。」

⇒なんと、大風→typhoon→颱、との変遷の説明である。これにもビックリ(吃驚)。ちなみに「颱」を漢検漢字辞典で引いてみたところ、「英語の音訳字」とあったので、これを裏付ける形となった。
さらに日本国語大辞典の注釈を見ると、
「①メドハーストの「英華辞書」(一八四七~四八)では、typhoon に「太風」「颶風」があてられている。
② 日本では平安時代から「野分」が用いられていたが、明治になって、片仮名でタイフーンと書いたり、「大風」と表記したりするようになった。岡田武松が明治四〇年(一九〇七)に台風を学術的に定義付けたのを受け、大正時代から「颱風」が一般化した。
③ 「台風」は「颱風」の書き換え。」となっている。

同じく「颶風」を調べると、
「四方から吹いてくる風をいう。低気圧性の風で、その起源が熱帯にあるときは熱帯颶風という。このうちの強力なものが台風で、温帯低気圧の発達したものは温帯颶風もしくは温帯旋風という。」とある。
颶風と颱風では多少意味の違いがあるようですね。

今日は台風の薀蓄話でした。
明日は同好会の学習会です。しっかり勉強して来よう。

2 件のコメント:

SOS さんのコメント...

こんにちは!

9月半ばを過ぎても残暑の厳しかった首都圏も、
先日の思いがけない台風15号の直撃で、すっかり
秋らしくなりました。
渋谷では大木が倒れてタクシーを直撃のニュースを
見ていたら、他人ごとではなく我が家の近くの道路も
倒木で道路が遮断される被害がありました。

ところで、颱風と颶風の意味について面白い記述が
ありましたので、ご参考までにお知らせします。

秋令、颱颶時に起る。
土人、正二三四月に起る者を謂いて颶と為し、
五六七八月に起る者を颱と為す。(旧暦か?)
颱は颶より甚だしくして、而して颶は颱より急なり。
     「林謙光(台湾府教授) 台湾紀略」
それではまた!

Dogu さんのコメント...

コメントありがとうございます。
なかなか面白いですね。
「颱風と颶風」は、今後とも頭の片隅に置いておこうと思います。