2011年9月30日金曜日

【過去問】H22-1 音読み16-20

今日で9月も終わり。気温が急に下がる予想が出ています。体調管理に気をつけましょう。
さて、今日の勉強です。

【勖勉】して経書に精通する。⇒【キョクベン】=つとめはげむこと。勤勉。
「勖」の読みは、「キョク、つと‐める」。他の熟語は、
【勖相】(キョクショウ) はげまして助ける。努めて治める。

【棣鄂】の情を全うする。⇒【テイガク】
【棣鄂之情】 〈故事〉兄弟が仲よくすること。▽「棣鄂」は、にわうめの花。〔詩経〕
「棣」の読みは、「テイ、タイ」。意味は、
①にわうめ。「棠棣(トウテイ)」「郁李(イクリ)」とも。
②車台の下の木。
③「棣棣(タイタイ)」とは、順序正しく並んで、乱れないさま。礼儀になれているさま。「威儀棣棣=威儀ハ棣棣タリ」〔詩経〕
④「棣棠(テイトウ)」とは、山野に自生する落葉低木の名。やまぶき。

【東瀛】茫々として辺際を知らず。
⇒【トウエイ】=①東の方の海。東海。▽「瀛」は、大海。②日本のこと。
「瀛」の読みは、「エイ、うみ」。意味は、漢字源から。
①ゆったりとした海。「瀛寰(エイカン)
②「瀛洲(エイシュウ)」とは、中国の伝説にある三神山の一つ。東海(渤海(ボッカイ))にあって仙人が住んでいると伝えられる。「海中有三神山、名曰蓬莱、方丈、瀛洲、僊人居之=海中ニ三神山有リ、名ヅケテ蓬莱、方丈、瀛洲ト曰フ、僊人ココニ居ス」〔史記〕
他の熟語は、
【瀛海】(エイカイ) 大海。大洋。
【瀛寰】(エイカン) 海と陸の総称。世界。▽「寰」は、寰宇で、天下のこと。
【蓬瀛】(ホウエイ) 東方の海にあり仙人が住むという、蓬莱(ホウライ)・瀛州(エイシュウ)の二つの山。方丈とともに三神山とする。

・山路【葩卉】繁く野田風日好し。
⇒【ハキ】=美しいはなが咲く草。草ばな。花卉(カキ)
「葩」の読みは、「ハ、はな」。他の熟語は、
【葩経】(ハケイ) 「詩経」の別名。▽韓愈(カンユ)の「進学解」の「詩正而葩=詩ハ正ニシテ葩ナリ」による。
【紅葩】(コウハ) あかい花びら。あかい花のこと。

「卉」の読みは、「キ、くさ」。熟語は、
【卉衣】(キイ) 草の繊維で織った衣服。蛮人の衣服。『卉服(キフク)・卉裳(キショウ)
【花卉】(カキ) 花の咲く草。また、草花。『花草(カソウ)
【珍卉】(チンキ) 珍しい草。『珍草(チンソウ)

【妖は天の天子諸侯を戒むる所以なり。
⇒【ヨウゲツ】=わざわいのきざし。また、わざわい。
出題文の出典はわからないが、中庸第24章には「国家将(まさ)に亡びんとすれば、必ず妖孼あり」として使われている。
「孼」の読みは、「ゲツ、わざわ‐い」。意味は、「①わきばら。めかけの生んだ子。②わざわい。悪い。つみ。」他の熟語は、
【孼臣】(ゲッシン) わるい家来。
【孼遺】(ゲツイ) わすれがたみ。
【孼孼】(ゲツゲツ) さかんに飾るさま。いまにも崩れそうなさま。

今日はここまで。ご苦労様でした。やっぱり、1級漢字の世界は広く深いですねえ。

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