2011年6月12日日曜日

【本】「漢字伝来」

岩波新書の「漢字伝来」をパラパラと読んでみた。
漢字が伝来してから日本語になっていく過程をまとめた本だ。また、「漢字をすてて造られた国字(パスパ文字、ハングル)」や「漢字を真似て造られ、消えた文字たち(契丹文字、西夏文字、女真文字、ベトナムの字喃)」などは面白い。
かなり真面目に書いている本であり、専門的な部分も多いし、比較的硬めの本と思う。そのため、あまり読みやすくはないが、内容は充実している。興味深いところも多々ある。じっくりと読むか、興味のあるところを拾い読みするか、人それぞれだろう。
著者の「古代日本の人びとの、文字とのねばり強い闘いは、あるいは農耕民族であったがために可能だったのであろうか。」という言葉が心に残っている。
私のお勧め度は5点満点で4点としておこう。

アマゾンの紹介文は、
「漢字伝来」 (岩波新書) [新書] 大島 正二 「およそ二〇〇〇年前にやってきた中国生まれの漢字を、言語構造の異なる日本語の中にどのように取り入れたのだろうか。朝鮮の文化的影響を強く受けたその伝来の初めから、漢字文化が確立して、漢字に基づく片仮名・平仮名が誕生するまでの軌跡を興味ぶかいエピソードを交えてたどる。日本の漢字音と中国原音の対照表を付す。 」
  • 新書: 221ページ

  • 出版社: 岩波書店 (2006/8/18)

  • 価格:798円
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