先週行われた読み問題30問、相変わらず難しいですね。
その第1問。
・【潺湲】たる遣り水が涼感を誘う。
⇒【センカン、センエン】 さらさらと流れるさま。また、流れる水の音。
「潺」の読みは「セン」、訓読みが出ていない。熟語でしか使われない漢字かな。字通には、
「声符は孱(せん)。孱に孱弱なものの意がある。〔説文新附〕十一上に「潺湲(せんくわん)なり。水聲」とあり、潺潺・潺湲のように連語として用いる。小流をいう擬声語である。
① みずのおと、さらさらと流れる音。② 潺湲(せんえん)。涙の流れるさま。」とあり、古訓に「ナガル・ヤリミヅ・ササラナミ」と出ていた。
ところで、昔の文人はこれを使っていたのだから、やはり漢籍を相当読んだに違いない。たとえば、
「一水潺潺と流るる処もあり」〈子規・墨汁一滴〉
「潺湲と咽び泣いているのです」〈谷崎・魔術師〉
「湲」の読みは「エン、カン」で、やはり音のみ。「水流がゆるやかにくねるさま」の意。
この「潺」と「湲」は、「潺湲」(センカン、センエン)の熟語のみ銘記すれば十分だな。
今日はたった1問のみの勉強でした。
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