2012年1月21日土曜日

「臘」の言葉

昨日の続き。
「臘」の読みは「ロウ」。訓読みが見当たらないが、字通には「まつり、くれ」と出ている。
意味は、漢字源では、
① 年末の祭礼。その年に生じた百物を並べ集め、ひとまとめにまつって年を送る祭り。「臘祭(ロウサイ)」
② 「臘月(ロウゲツ)」とは、臘祭のある月ということから、陰暦十二月のこと。
③ 僧侶になってからの年数。「僧臘(ソウロウ)」「法臘(ホウロウ)」


漢検漢字辞典にある熟語は、「臘日」「臘月」のほかに、
[臘梅]ロウバイ 〈蠟梅〉木の名。ロウバイ科ロウバイ属の落葉低木。カラウメ。ナンキンウメ。▽陰暦十二月に花が咲くことから。
[旧臘]キュウロウ 去年の暮れ。▽「臘」は、十二月。=[客臘]カクロウ
[伏臘]フクロウ 夏の祭りと、冬の祭り。
[臘八会]ロウハチエ 釈迦が悟りを開いたとされる陰暦12月8日に行われる法会(ホウエ)。成道会(ジョウドウエ)。

「臘八」に関係した言葉で広辞苑では、
ろうはち‐がゆ【臘八粥】 (臘月8日に仏前に供えたからいう)温糟粥(うんぞうがゆ)の別称。
ろうはち‐せっしん【臘八接心】 禅寺で、12月1日から8日の朝まで釈尊成道を記念して坐禅すること。

目新しい言葉では、
せつろう・しい【節臘しい】気ぜわしい。あわただしい。こせこせとうるさい。せつろしい。浮世草子、好色万金丹「二ヶ月分の家賃滞りけるを家守の八兵衛が―・しくせがむに」
しんろう【真臘】 中国の史書に見えるカンボジアの呼称。クメール族の国家。6世紀中葉からメコン川中流域に勃興、8世紀には水真臘・陸真臘に分裂。9世紀に再統一。アンコール‐ワット、アンコール‐トムはその遺跡。
[希臘]ギリシア

⇒「節臘しい」などは現在まったく使わない言葉になってますね。それにしても「臘」の字画は複雑ですね。
 
 
 

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