2012年1月1日日曜日

竜の四字熟語 1

謹賀新年
今年もよろしくお願い申し上げます。
さて今年の干支は辰年、「竜」の年ですね。
竜を使った四字熟語は多いですが、漢検1級対象を調べてみましょう。

【画竜点睛】(がりょうてんせい)
物事を完成するときに、最後に付け加える肝心な部分のこと。物事の最も大切な部分のこと。一般には「画竜点睛を欠く」と用いて、最後の仕上げが不十分なため、出来ばえが物足りないことをいう。
「竜(りょう)を画(えが)いて睛(ひとみ)を点(てん)ず」が書き下し文。「画竜」は「がりゅう」とも読む。
[故事]中国六朝時代、梁(りょう)の絵の名人張僧繇(ちょうそうよう)が四頭の竜の絵を描いたが、睛を描くと竜が飛び去ってしまうと言って、睛を描かなかった。人々はこれを噓だと言って信じず、無理やり睛を描き入れさせたところ、睛を入れた二頭の竜がたちまち天に昇っていったという。

【亢竜有悔】(こうりょうゆうかい)
高い地位についた人、名声を得た人、また、大金持ちになった人など、栄耀栄華(えいようえいが)をきわめた人たちは、つつしまないと大きな失敗をして後で後悔するということ。また、それを戒めることば。
「亢」はきわめる、きわまるで、「亢竜」は天まで昇りつめた竜のこと。「有悔」は後悔することがある。天まで昇りつめた竜は落ちる以外に行くところがないから後悔することがある、という意から。「亢竜(こうりょう)悔(く)い有(あ)り」が書き下し文。

【談天雕竜】(だんてんちょうりゅう)
弁論や文章の内容が広大かつ深遠で、また巧みなこと。転じて、広大ではあっても実用には役立たない無駄な議論や行為。
「談天」は天を論ずること。「雕竜」は竜を彫るようにみごとに文章を飾ること。「天(てん)を談(だん)じて竜(りゅう)を雕(ほ)る」が書き下し文。
[故事]中国戦国時代、斉(せい)の騶衍(すうえん)は天を論じ、騶奭(すうせき)はみごとな文章を作って斉の国の人が「談天衍、雕竜奭」と言ってそれをほめたという。

(参考)学研四字熟語辞典

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